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2012年9月

2012年9月11日 (火)

【立ち読み録】 すぐ勝てる!先手中飛車



すぐ勝てる!先手中飛車 (マイナビ将棋BOOKS)
 著:佐々木 慎

(対象レベル) 初級者向け~中級者向け

(お勧め度) 2 / 5

(書評)

新シリーズの「すぐ勝てる!~」の第一弾だそうです。

出版社であるマイナビブックス社が謳うには、

「すぐ勝てるシリーズは、
1、主導権が握りやすい!!
2、攻撃力、破壊力抜群!!
3、すぐ覚えて、すぐ使える!!
がコンセプト。1冊読めば得意戦法が1つ増える最強のシリーズです。」

とのこと。

しかし、定跡が進歩し多様化した現代で、一冊読んですぐに使える定跡書となると、A5判のサイズならば2,3冊分、イメージで言うと電話帳くらいの厚さが必要かと思います。もちろん本書は「簡潔で」「使える」即効性の定跡書というコンセプトに沿っているで、全ての形を網羅できていないのは仕方のないことかもしれませんでした。

本書で取り上げられる形を見ると、新しくプロの実戦で現れた形を取り入れつつ、アマもよく指す形も解説しようとしているので、やや手順が洗練されていない、また解説の内容が薄いという感が否めませんでした。内容としては、先手の角道を止めない中飛車を解説してあり、入門書と定跡書の中間、基本定跡と先端定跡のハザマという感じです。

(内容抜粋)

すぐ勝てるポイントのまとめ

1.6六銀・7七桂型は理想型

2.居飛車持久戦なら一筋位取り穴熊

3.飛車先保留には木村美濃が有力

4.相振り三間には銀冠で対抗

(その他のサイトのレビューのまとめ)

●内容紹介
http://shogikisho.blog54.fc2.com/blog-entry-2079.html

http://siteki2nd.exblog.jp/16782713/

●Amazonのレビュー
http://www.amazon.co.jp/product-reviews/4839944016/ref=dp_top_cm_cr_acr_txt?ie=UTF8&showViewpoints=1

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2012年9月 7日 (金)

【立ち読み録】 『将棋世界2012年10月号』



 9月3日発売の今月号の将棋世界です。

昔は将棋雑誌と言えば『近代将棋』や『将棋フォーラム』などもあったのに、今出版されているのは将棋世界のみですね・・・weep


 今月号は藤井猛九段の角交換振り飛車が大々的に取り上げられていました。

結果は実りませんでしたが、戦法の歴史に大きな足跡を残したことは間違いないでしょう。以下にその棋譜を掲載しておきます。

2012年8月1日~8月2日 第53期王位戦七番勝負 第3局
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/53/oui201208010101.html

2012年8月8日~8月9日 第53期王位戦七番勝負 第4局
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/53/oui201208080101.html

 思えば藤井九段といえば、1998年に 谷川浩司 現九段から竜王位を奪取したときの原動力となった戦法、いわゆる藤井システムを開発し、四間飛車・将棋界の歴史に今も燦然と輝いています。
 ガジガジ流と呼ばれる独特の攻め筋が有名ですが、何よりその緻密な序盤戦略がすごい。それは四間飛車だけでなく、藤井矢倉と呼ばれる矢倉早囲いのシステム、そして最近メジャーに採用しているのがこの角交換振り飛車です。
 かつて振り飛車は定跡ではなく力で指すものとされていましたが、その定跡の体系化に大きく貢献したのが藤井九段です。今我々は四間飛車を学び、プロと同じように指すことができますが、それも藤井九段のようなプロが未開の道路を舗装してくれたおかげということを忘れてはいけませんshine


 また、最近はゴキゲン中飛車がまた息を吹き返しているとの情報も得ました。一時は超速▲3七銀戦法で絶滅かとすら思われましたが、こちらも未だ進化を続けているようですdash


 付録の小冊子は、引退された櫛田六段が「四間飛車△4四銀型での居飛車穴熊対策」をまとまえられていて、振り飛車党の私には非常に参考になるものでしたflair


 皆さん、是非本屋でご覧になって下さい。

2012年9月 6日 (木)

【立ち読み録】 はじめに

このカテゴリでは、私が本屋などで書籍を立ち読みしたレビューと、それにまつわる話を書いていこうと思いますbook

他のサイトのレビューなどもまとめていけたらと思っています。

2012年9月 3日 (月)

棋譜並べについて Vol.5 ~ 棋譜の表と裏 -理論編2- ~

 読者の皆さん、お疲れ様です。長らくの更新停止 申し訳ありませんでした。

未だ多忙な身に変わりはありませんが、マイペースに更新の方して参りますので、今後もお付き合い下さいm(_ _)m


 さて、では前回の続きとして「戦法の知識を得ること」についてお話します。

皆さんは日々、色々な戦法いわゆる定跡を勉強されていると思いますが、定跡は日進月歩の勢いで進化しています。

皆さんが定跡を勉強する際は、市販の書籍を読んで勉強されることが多いと思います。書籍にはその著者が研究して結論をまとめた定跡手順が掲載されていて、皆さんはその手順を覚えるのが勉強と思われている方も多いでしょう。しかしそれは、その戦法について一通りの知識を持ったレベルの人が、最先端の結論を知ることで採用する形を選ぶための情報収集です。

現代の定跡はあまりにも進歩しすぎていて、入門したての方が一冊の定跡書を読んでみても、その戦法の全てを知ることは到底困難で、氷山の先端しか知りうることはできません。

皆さんはあまりに進化しすぎた定跡という大木の分枝ばかりに囚われて、幹となる部分をおろそかにしてはいませんか?「研究」という名のもとにマニアックな手順の結論を出すことばかりに終始していませんか?

自分の得意な戦法の細かい変化とその結論をいくつも覚えることは重要でないとは言いませんが、細かい変化ほど実戦に応用しづらく、また忘れやすいものです。そういった研究による知識の差が勝敗に直結するのは、プロレベルの話です。本当に覚えるべきは幹の部分、すなわち本筋なのです。その本筋の数を多く・太くしていく、また一度忘れても自力で生やすことができる力が重要なのです。


 戦法の幹となる思想を知るには、時系列で定跡の進化を追う必要があります。

では、過去から現在までの定跡書を山のように集める必要があるかと言えば、そうではありません。時系列の順に、その戦型が現れるプロの棋譜を並べていけば良いのです。もちろん、水面下に潜む変化まで考えつくすのは困難ですので、大まかな外枠をつかむことが重要です。できれば、そういった解説の付いた棋譜を並べるのが良いでしょう。

プロの棋譜は、指された当時の定跡の最先端であることが多いため、プロの棋譜に出てくる手順を追えば、定跡がどのように変わったかの勉強にもなります。棋譜同士で共通の手順・陣形が見られるならば、それは「当時の常識・流行」であったことが分かります。


 逆を言えば、戦法の歴史の知識があれば、「開始日時」から当時どのような戦法が流行っていて、どのような手順・形が当時の常識であったかという知識のもとに棋譜を並べることが出来ます。それにより、その一局の意義、つまりその一局を境にどのように結論が変化して、公式戦での採用率が変わったかなど、その対局周辺のつながりを知ることが出来ます。

それにより、ただ棋譜の手順を暗記するのでない、正しい手順や形を発見する大きな流れをつかむことができます。戦法の変遷の背景にある思想が、自分の研究に役立てることが出来るようになります。


 今回の講義はここまでとします。曖昧な話ばかりになってしまったので、次回は具体的に戦法を取り上げ、その変遷を追ってみることにしましょう。

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